無駄なスキルはない

今でこそ英語発音トレーナーをしておりますが、以前は全然違う職業についておりました。トレーナーになるすぐ前はネットワークエンジニアでしたが、その前はパソコンスクールの講師をしておりました。そこでMOT(マイクロソフトオフィシャルトレーナー)の資格を取ったのですがその試験の経験が現在の発音トレーナーとしてのスキルにとても役立っています。

MOTの合格率は10%以下だったと思います。一発合格はまず無理で、みんな何度か受験してようやく受かる資格でした。公式テキストを使って複数の生徒にいかにわかりやすく説明できるかという試験です。筆記の量と難しさも去ることながら、実地で面接官が生徒役になってその人にソフトの使い方を説明するのがとても難しいのです。その試験では絶対に「あれ」とか「これ」とかの代名詞を使ってはいけないという大原則がありました。小さなパソコンスクールで、画面を指差しながら「これ」と言えばわかるでしょうが、20人30人いる教室で「これを」と言ってもどれなのかわかりません。ですから「画面右上の赤い四角に白い☓が書いてあるアイコン」などと具体的に説明しなければならないのです。この試験を通ったおかげで、私はその後も常に具体的に説明するクセがついたと思います。特に現在はオンラインでレッスンしているので説明が具体的でないとどこを指しているのかわからなかったりします。

今は関係ないと思っていても、すべての経験は自分のスキルとして蓄積されていくんだな、と改めて思います。コロナで自宅に居ることが多い方もいると思いますがこの時期に今までとは違う何か新しいことを始めるのも良いですね^^

AEO田内

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